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【新聞記事より】食道ガン「アツアツ」も注意
2020/01/20
「鍋料理」が恋しくなる季節です。家族や仕事仲間などと一つの鍋を囲むと、温かい気持ちが自然に広がります。しかし、「温かい食事」はよくても、「熱い食事」は要注意です。アツアツの飲食物は食道ガンのリスクを高めるからです。喫煙、飲酒は食道ガンを確実に増やします。特にお酒とたばこの両方をたしなむ方に多くみられます。
日本では年間約2万3千人が食道ガンになり、1万2千人ほどが命を落とします。男女比で男性が女性の5~6倍も多いのは、このがんがたばこやお酒で増えるからです。50歳以上の男性で、たばこを吸う方、お酒をたくさん飲む方は定期的に内視鏡検査を受けると良いかもしれません。なお、野菜、果物は食道ガンの予防にプラスです。また、アルコールで顔が赤くなる人が深酒するのは特に危険です。食道ガンにかかる方は咽頭(のど)や口、喉頭などにもがんができやすいですし、咽頭や口、喉頭などのがんにかかった方は食道にもがんができやすい傾向があります。
国立がん研究センターは発がん性やがん予防効果についての科学的分析を行っています。この分析のなかで、喫煙と飲酒の食道がんに対する悪影響は「確実」とされています。熱い飲食物はたばこ、お酒ほどは影響が大きくないのは確かです。しかし、飲食や喫煙習慣が少ない一方、日常的に紅茶を飲むことで知られているイラン北部のゴレスタン州の住民を対象にした調査の結果、紅茶の温度が高いほど、お茶を注いでから飲むまでの時間が短いほど、食道がんのリスクが高くなることが分かりました。中国の調査でも、飲酒または喫煙と熱いお茶を飲む習慣が重なると食道ガンのリスクが高まることが分かってます。
喫煙者がお酒を飲みながら、鍋をアツアツで食べれば、食道ガンのリスクがすべて揃うことになりますね。くれぐれもご用心を!