HOME > 新着情報 > 【新聞記事より】迷惑電話をブロック
【新聞記事より】迷惑電話をブロック
2019/10/21
家族を装った電話で金銭を詐取する「オレオレ詐欺」や寄付金の還付なぢで誘う振り込め詐欺など特殊詐欺の被害者の多くは65才以上の高齢者だ。全国の被害額は1日当たり1億円と依然と大きい。自治体では被害防止のため、迷惑電話をブロックしたり、用件を自動録音したりする装置を高齢者世帯に貸与している。
東京都目黒区は過去に詐欺事件で使われた電話番号からの通話などを拒否できる装置を、希望する65才以上の世帯に貸し出している。装置を家庭用の固定電話に取り付けつと、警察が入手した詐欺の疑いがある番号などでは着信音が鳴らず赤ボタンが点灯する。非通知の着信も警告する。同区は来年3月までに100台を設置する計画。区報などで希望者を募る。住宅への装置の取り付けは区職員がするほか、場合により警察官も出向き、特殊詐欺への注意を喚起する。「シニアから安心して電話で会話できるようになったとの声が多く寄せられる」(生活安全課)という。
装置の購入費用は区が全額負担。年間5280円の使用料が必要だが、初年度は区が負担する。この迷惑電話遮断装置は「トビラフォン」でソフトウエア会社のトビラシステムズが開発・販売する。同社によると全国約60の市区町で導入が進む。着信すると「会話内容が自動的に録音されます」といったメッセージが流れる装置を貸し出す自治体も増えている。詐欺の場合は大半がこれで電話を切るという。
東京都府中市は新たに9月から同装置の無料貸し出しを始めた。千葉県柏市は録音機能が付いた電話機などの購入に、半額を1万円限度に補助する。愛知県刈谷市は自動録音装置を高齢者に2000円で販売している。通常は1万円前後で販売されている装置で差額は市が負担する。4月から9月下旬まで130台以上販売した。大阪府東大阪市は同様の装置を19年度、400台を無償貸与、福岡市は新規貸与はないが、115台を無償で貸し出し中。利用者から「防犯意識が高まった」との意見が寄せられている。
「オレオレ詐欺」などの特殊詐欺の認知件数は18年は約1万6500件と前年比約10%減少。自治体の装置貸し出しなども一定の成果をあげているようだ。だが、東京、埼玉、神奈川、大阪といった大都市での認知件数はふえており、被害総額は約364億円と高水準だ。埼玉県は自治体の行事などで、警察官OBの県非常勤職員が装置の使い方を説明。住民に実際に体験してもらう無料の出前講座を開いている。
居住地によって利用条件が異なるので、
自治体の公式ウェブサイトや役所に確認してみよう!