HOME > 新着情報 > 【新聞記事より】先進医療保障 ~白内障手術を対象外に~
【新聞記事より】先進医療保障 ~白内障手術を対象外に~
2020/02/10
生命保険会社の医療保険の「先進医療保障」で4月以降、白内障手術が対象外となる見通しだ。厚生労働省が昨年末、これまで先進医療として認めた手術法を外す方針を決めたため。白内障は高齢者がかかりやすくて手術も増えており、保険会社の先進医療特約の支払い件数の大半を占める。
厚労省は高度な技術を使う先進医療を選び、原則2年ごとに保険診療へ移行するかなどを見直している。先進医療は公的保険でカバーできず、高額な技術料などが自己負担分となる。保険会社は主に医療保険の特約として、この負担分を保障している。特約支払いの多くを占めるのが白内障手術。「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」と呼ばれ、濁った水晶体の代わりにレンズの一種をいれる。公的保険の使える単焦点レンズの手術と違って遠近ともにピントが合いやすく、眼鏡を使わないで済む。1件あたり60~70万円ほどと高額だが、手術する人が多い。先進医療特約は月数百円のわずかな上乗せ額のため、販売が伸びている。保険の恩恵もあり、先進医療の白内障手術は増加。厚労省によると、2018年7月から1年間で5年前の5倍近くの約3万4千件あった。ある大手生保は、先進医療特約の保険金支払件数の約9割がこの手術だった。加入後一定期間は保障を受けられない「待ち時間」のあるガン保険などと違い、多くの先進医療特約は加入後すぐの診断でも保険金が払われる。負担が重くなり、厚労省が先進医療から外すと決める前に、保障対象外とした生保もある。
厚労省の審議会は先月、多焦点レンズの手術を先進医療から外すと決定。4月から実施する見遠しで、連動して民間の先進医療保障も対象から外す。公的保険対象にもならなかった。すでに先進医療特約などに入っていて白内障手術を考えている人は、契約日にかかわらず4月以降は保険金支払いを受けられない。注意が必要だ。
今回見直しされるのが、「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」と「歯周外科治療におけるバイオ・リジェネレーション法」の2技術です。最終決定は2020年3月の厚労省の告示になります。