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【新聞記事より】悪影響ばかりではない紫外線
2018/06/4
嫌われ者の紫外線だが、これを使って皮膚で合成されるビタミンDは癌を予防する効果もあると考えられている。国立がん研究センターが全国の約14万人を追跡して健康調査を実施している「多目的コホート研究」は禁煙、飲酒、食事、身体活動など、日本人における生活習慣と癌のリスクとの関係を明らかにした。研究グループは血液検査をした3万3736人を対象に16年も追跡し、血液中のビタミンDの濃度が高い人は低い人に比べて癌になるリスクが低いという結果をまとめた。ビタミンDの血中濃度が低い人から高い人へと4つの群に分けてがんの発症との関係を調べた。その結果、血中濃度が最も低い群を基準にすると、2番目に低い群は癌の発症リスクが19%、2番目に高い群は25%、最も高い群も22%といずれも低下した。がんの種類では、肝臓がんでリスクの低下が最も顕著だ。肝臓がんは肝炎から進行するため、ビタミンDの抗炎症作用などがリスクを下げた可能性がある。骨を強くし、癌も防ぐビタミンDは魚に豊富に含まれる。多目的コホート研究でも魚を食べる人ほど肝臓がんの発症リスクが減る事が示されている。
紫外線は皮膚がんを気にする人が多いが、日本は世界で最も皮膚がんの少ない国の一つだそう。必要以上に心配することはないようです。